2025年11月7日
株式会社CFP
株式会社CFPは、経済産業省「令和7年度 資源自律経済確立産官学連携加速化事業費(広域自治体における資源循環システムの構築に向けた実証事業)」に参画し、地方都市の地域特性に応じた資源循環システムの構築を目指す取り組みの中で、廃プラスチックを油に戻す独自のケミカルリサイクル技術を活かし、再生プラスチックの安定供給体制の確立に向けた分析・検証を担います。今後も、これまで培ってきた技術と知見をもとに、循環型社会の形成に向けた仕組みづくりを推進してまいります。
- 背景
近年、世界的な資源制約や環境問題に対応するため、循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行が加速しています。日本でも資源自律経済の実現を目指した取組が進められていますが、再生材の利用拡大や地域循環システムの構築は途上にあり、自治体間の更なる連携や、分別・回収・再資源化の高度化・スキーム構築が課題となっています。経済産業省は、広域的な循環システムの構築と、再生材の安定供給に向けた各種施策を進めており、株式会社三菱総合研究所が上記事業の委託先に採択され、株式会社CFPも地方都市において本実証に参画する運びとなりました。
※令和7年度資源自律経済確立産官学連携加速化事業費(広域自治体における資源循環システムの構築に向けた実証事業)に係る委託先の採択結果について(経済産業省)
https://www.meti.go.jp/information/publicoffer/saitaku/2025/s250729001.html - 本実証事業の概要
本実証事業は、再生プラスチックをはじめとする再生材の供給量を一層拡大するべく、再生材の回収から再資源化までのスキームを、大都市圏、地方都市、中小地域といった地域特性に応じて構築し、各地域の関係事業者とともに実証を行うことで、資源循環システムの構築を目指すものです。
図1 本実証事業の対象地域

出典:株式会社三菱総合研究所
【地方都市】 (岡山県内自治体、茨城県内複数自治体を想定)
・ 特徴:家庭から排出され、自治体が収集したプラ容器包装などを主な対象にしており、相当量の回収が想定される。
・ 課題:参加自治体内で、プラスチック容器包装等の廃棄物を一定量以上回収でき、選別を主とした施設に集約し、機械等により選別を高度化することでリサイクル材の質の高度化、量の拡大などによる工程全体の効率の向上が見込める
・ 実証内容:
― 家庭排出の廃プラスチックを集約し、大規模選別施設での高度選別を実施
― 高品質再生材の製造と効率的な循環モデルの検証
図2 地方都市での選別を軸にした高度リサイクルチェーンのイメージ

出典:株式会社三菱総合研究所
【実証事業への当社の参画について 】
株式会社CFPは、廃プラスチックを油に戻す独自技術を強みに、ケミカルリサイクルによる資源循環の実現に取り組んでいます。本実証では、回収された廃プラスチックから廃プラスチック分解油を製造する役割を担います。これにより、再生原料を循環させて新たな製品へとつなげるスキームの構築に寄与します。資源循環を進めることで、資源の有効活用をさらに拡大し、持続可能な仕組みづくりにつなげてまいります。当社は今後も、各社との協業を通じて資源循環の輪を広げ、ケミカルリサイクルの社会実装を着実に進め、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
本実証には、プラスチック容器包装リサイクル推進協議会、自治体からは岡山県西部衛生施設組合(笠岡市、井原市、浅口市、矢掛町、里庄町で構成)、茨城県・水戸市、つくば市、古河市が、機械選別では(株)富山環境整備、日本ウエスト東海(株)、(株)TBMが、リサイクルについては、ケミカルリサイクルが(株)CFP(当社)、東洋スチレン(株)、マテリアルリサイクルでは、ウツミリサイクルシステムズ(株)、(株)富山環境整備が、それぞれ参画します。
なお「大都市圏」は、首都圏およびその周辺等において、家庭・オフィス・店舗・工場等から廃棄されるオレフィン樹脂やPET樹脂等を対象にケミカルリサイクル・マテリアルリサイクルを実施、首都圏全体での循環型サプライチェーンモデルを検証します。
「中小地域」は、鹿児島県薩摩川内市等において、住民参加による分別排出を基盤とした広域回収システムを実証し、地域コミュニティを活かした協働型循環モデル構築を検討します。
3. 今後の見通し
本実証事業は2026年2月まで実施し、成果報告書として取りまとめます。2026年度以降、実証事業の結果を基に循環型ビジネスモデルの社会実装と全国展開を目指す予定です。
本件に関する問い合わせ先
実証事業事務局
株式会社三菱総合研究所
エネルギー・サステナビリティ事業部門 GX本部 サーキュラーエコノミーグループ
E-mail:meti-plastic@ml.mri.co.jp

